2008 -03-16 ( Sun )
一週間でCMS7種をインストールしたレポート

WebbingStudio本館のサーバーを、XREAからCORESERVERにアップグレードしたのを機に、最近日本で普及している7種のCMSを一週間かけてテストしました。
ざっと使用した段階での感想をまとめます。個人的な見解に過ぎないのですが、CMSを選ぶ際に参考になれば幸いです。
※MovableType4は半年間、WordPress2.2は一年間既に使用、カスタマイズまで実戦でしています。今回は初期段階のみで判断しました。
※他にJoomlaもテストしていますが、XREA系のサーバーでは動作が厳しかったことと、機能が高度すぎ一般には理解しにいと判断したため、今回は断念しています。
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結論から言ってしまうと
現時点で最もバランスが良く、万人にお勧めできるのはWordPressです。
インストールの総時間はNucleusに次いで短く、軽さ、使いやすさでも群を抜いていました。
本体と表示ディレクトリを別にするのもそれほど難しくありませんし、URLの拡張子を「html」にするのも管理画面だけでできます。
一般のビジネスブログ、ブラウザで更新できるサイト作成ならこれで充分です。
特殊な用途に使いたいという場合は、以降を読んで判断していただくしかないですが。
MovableType4.1
ライセンス料が上がったことで、いわゆるビジネスブログには使いにくくなってしまいました^^;
しかしMovableTypeは、対応しているデータベースの種類が最も多いという特徴があります。SQLiteを完全サポートしているのは意外にもMTくらいで、充実した機能の割にインストールはずいぶん楽です。
また、MTのエクスポート規格はどこのCMS・レンタルブログでも対応しています。
擬似的なURL書き換えだけでなく、完全なファイルの実体を作成できるのも、安全性や表示の高速化を第一に置くなら重要でしょう。
ライセンス料5万円の価値の半分は、この「移転・バックアップのしやすさ=保険料」に充てても良いのではないでしょうか。それでも他のツールの「無料」と比べれば高いですが…
WordPress ME2.2
前述した通りですが、現在普及しているME2.2系と新規バージョンの2.3系の日本コミュニティサイトが異なるという、ちょっと複雑な状況になっています。
3/27追記:MEのサイトは3月末日で閉鎖となるそうです。今後は2.3系へスイッチした方が良いですね。
基本的には互換性があるようですが、プラグインを大量に入れたい人は今後注意した方がいいかもです。
また、管理画面一個に付き1ブログしか作ることができません。
シンプルなブログを沢山運営したい人は、Nucleusの方が良いと思います。
Nucleus
公式サイトでも標榜している通り、複数サイトでの運営に特化した軽量ブログです。
管理画面もほとんど画像を使用せずシンプル。利用機会が少ないトラックバック・階層カテゴリーは基本搭載していません。
ファイル数が少ないためインストールしやすく、他サービスからのお引越しも各種サポートしています。正規ではありませんが、SQLite版もあります。
ただし、XREA等の「PHPがセーフモードで動作しているサーバー」では仕様の問題で画像アップロードや文字コードの設定にいろいろ対応が必要です。
あと、MovableTypeやWordPressと比べて管理画面の用語が非常にわかりにくいです。ヘルプが希薄なのでユーザー管理も検索エンジンで調べなければ理解できません。
ガイドブックも少ないので、あまり新しいことを覚えたくないという人にはお勧めできません。
MODx
管理画面にAjaxを多用した、とにかく美しく、無駄なページ遷移が少ないCMSです。
Windows感覚のフォルダ構成画面と、ページごとに非常に細かい点(METAタグはもちろん、ファイルタイプや表示・ダウンロード処理の選択・アクセス制限まで)を設定できます。一度記事をアップすると、公開ページからでも詳細な編集ができるのも特徴です。
しかし、その分ファイル数はかなり多く、インストールには苦労させられました。
公式のコミュニティでもサーバーごとの対策が書かれているのですが、PHPセーフモードのサーバーと特に相性が悪いCMSです(.htaccessで設定を変えれば可能らしいのですが…まだ画像加工機能の不具合を解消できていません)。
また、画像・Ajax多用ということで、データベースが重いサーバーではかなり厳しいことになります。入力項目も自分のレベルに合わせて調整できないので、最初のうちは混乱必至でしょう。
以上の点から、過去にMovableTypeなどの「ブログ型」が性に合わなかった経験者向けと言えます。
PukiWiki
いわゆるWikiで、CMSではシンプルな部類に入ります。
しかし、編集するたびに記事を凍結するようにし、かつ.htaceessなどでURL書き換えを行えば、それなりの情報サイトを簡単に構築できるので、積極的に紹介している本も見かけます。
なによりもデータベースを必要としないので「とりあえず安いサーバー使ってブラウザだけで更新できるサイトを作りたい!」という用途には便利です。
しかし、Wikiというのは誰でも更新可能なツールだけに、安全面に不安があります。
凍結と解除も一つのパスワードだけが頼りですし、データがテキスト形式なので改ざんの危険性も避けられません。また、Wikiという構造上「リンク切れ」が多発します。行った先に何も無かった…という状況ほどイラッとするものはありません。
プラグインでも追加しない限り、重要な情報を扱う使い方より、個人のメモ書き、まとめサイトに適していると思います。私も設置後は未整理のメモに使っています。
XOOPS Cube
最後の二つは、コミュニティ系のCMSです。残念ながら私はコミュニティの運営に慣れていないので、あまり踏み込んだ感想は書けないことをご容赦ください。
XOOPS Cubeは人気なだけに拡張プラグインが多く、ブロック感覚で自由にコンテンツを組み立てて行けます。
配布されているスキンファイルも多いので、かわいいのも沢山手に入ります。
初期状態では必要最低限のファイルしか入っていないので軽く、インストールも説明が丁寧で、データベースを扱ったことがない人でもわかりやすいです。
インストール、管理がしやすい代わりに、コミュニティ系にしては初期状態ではセキュリティ面に不安が残ります。プラグインの脆弱性もよく発見されます。
XOOPS本体を非公開領域に置き、まめに各パーツの更新をチェックするのが、最低限の対策と思います。
また、今のところ世界的に普及が進んでいる文字コード「UTF-8」に標準対応していません。有志が作成した言語パッケージが含まれてはいますが、インストールが難しくなる上に一部のプラグインで不具合が出る可能性がある、と注記されています。
拡張プラグインの一部がインラインスタイルでデザインされてしまっているので、詳細なデザインカスタマイズが難しいのも難点です。
Geeklog
GooklogはXOOPSの一種真逆と言えます。非公開領域に本体を置くことを前提としているのでセキュリティ面はかなりしっかりしており、文字コードもUTF-8を前提としています。
旧字体も正確に表示できますから、社内用など、本名を扱うならこちらが良いと思います。
コミュニティに必要なパーツ(スケジューラーやリンクなど)が既に組み込まれているので、インストール後はすぐ使用できます。
しかし、今回試したCMSの中ではインストールがいちばん厄介でした。
多言語対応の上、パーツが多数含まれているため、ファイル数や一部ファイルを書き込み可能にする手数も半端ではありません。
時間をかけてアップしてパーミッション変えて、インストール画面で「たったの2ステップでインストールができます!」と出てきた日にはキレます(笑)
デザイン面でも、XOOPSと比べるとまだまだかなあ…という印象は否めません(いいテーマもあるので探してみてください)。「Geek」logという名の通り、プログラミングが好きで、使い込みたいディープユーザー向けです。
まとめ
MovableType4があまり一般的でなくなったためか、ライセンス料がかからない他のCMSのガイドブックが随分増えました。
「いいとこばっか書いてないか?」というのもけっこうあります。
ですが、実際にサーバーにインストールしてテスト記事を書くまでしてみないと、自分の環境・志向に向いているかどうかの判断が難しいのが現状です。
私はサーバー運用の知識が浅いですが、その方面に詳しい方ならクリアできる問題もあるでしょう。
すぐ運用したい人は、WordPress・XOOPS・PukiWiki辺りを、
本格的なものを試したい人は上記の中から自分に合ったものをピックアップして複数試してみるのが確実かと思います。
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